お城に住むハニー姫は、一念発起しお菓子のネット販売会社を立ち上げました🐰✨
お付きのウリまるに教えてもらいながら、簿記やビジネスを1から勉強しています✍
黒字倒産とは?まずはザックリ意味をつかもう
黒字倒産を一言で表すと…
損益計算書には、利益が表示されています✍
これらの利益がプラス(黒字)なのにも関わらず倒産してしまうことを、黒字倒産と言うんですね。
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なぜ黒字なのに倒産しちゃうの?
実は、「利益が出ている=事業を継続できる(倒産しない)」…ではないのです!
企業が生き長らえるための最低条件、それは…キャッシュがあることです。
企業が事業を営んでいくには、仕入れの支払い、設備購入の際の支払い、借金の返済…などなど数多くの支出を乗り越えて行かなくてはなりません。
この支出に充てるお金が無くなってしまうと、企業は倒産に追い込まれてしまうのです😢
反対に…
黒字=キャッシュが増える…ではない!
というのが、間違えやすいポイントなんです😓
黒字(利益がプラス)だからと言って、必ずしも順調にキャッシュも増やせているとは限らないんですね。
なぜなら…
損益計算書で表される利益と、実際のキャッシュの増減は、必ずしも歩調が合っているワケではないのです💰
その理由を、以下のパートで詳しく見ていきましょう!
利益とキャッシュフローは異なる!?その違いとは?
利益ってなに?
利益は、このような計算式によって求められます✍
利益 = 収益 - 費用
収益とは「お金を自分のものにできることになった(ことになる)根拠&その金額」を表します。
一方、費用とは、その収益を獲得するために「企業が自らのお金を支払うことになった(ことになる)根拠&その金額」を示します。
収益や費用は、あくまで「お金を自分ものにできる」or「お金が自分のもとから出て行く」根拠ができあがったことを表すだけなのです。
実際に「お金が入ってきたか」or「お金が出て行ったか」どうかは関係ないんですね💰
ということは、
収益から費用を差し引いた結果である利益は、企業が日々の活動を通して「増やせた(増やすことになる)お金の額の根拠」を表すことになります✨
この辺りをさらに理解できるように、「収益や費用がどんなルールに沿って計上されるのか?」をサクッと見てみましょう!
収益と費用が計上されるタイミングとは?
ここまで、収益と費用は「実際にお金が出入りする」こととは別の概念であることを学びました😊
収益は、実現主義というルール(以下の条件を2つとも満たした時に収益を計上するルール)に従って計上されます✨
① お客さんに商品やサービスを提供する
② その代金または同等のモノを受け取る
つまり、代金を受け取っていたとしても、お客さんに商品を提供していなければ売上高を計上できません。
反対に、代金を受け取っていなくても、お客さんに商品を提供し代金を払ってもらう約束をしていれば、売上高を計上することができます。
先ほどご紹介した収益の意味、「お金を自分のものにできることになった(ことになる)根拠」ができあがるとは、この2つのルールを満たすことを言っています😊
このようなルールがあるために、収益が計上されるタイミングとお金が入ってくるタイミングがズレることがあるんですね💡
一方、費用は、購入した(or これから購入する)モノやサービスを使ったときに発生すると考えます。
この考え方を発生主義といいます✍
たとえば、5月分の電気代の場合、その支払いは翌月の6月に行われることもあります👛
ですが、費用としての5月分の電気代は、実際に電気を使用した5月に発生したものと考えるのです!
支払った時期には影響されないんですね😊
このように「モノやサービスが提供され、実際にそれを使った」という事実が、「企業が自らのお金を支払うことになった(ことになる)根拠」ができあがったことを表すのです✨
利益とキャッシュフローの違いとは?
このようなルールがあるために…
反対に、実際にお金の出入りがあってから、それに応じた収益や費用が損益計算書に載るまでに何か月~何年も要することもあります。
このように、「お金の出入り」そのものに基づくのではなく、「お金が出入りする根拠ができあがったかどうか?」を基準にして計上されるのが収益と費用です。
そのため、収益から費用を差し引いて得られる利益は、企業が「増やせた(増やすことになる)お金の額の根拠」を表しているのです✨
かたや、「お金の出入り」そのものを表しているのがキャッシュフローですね😊
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黒字倒産はなぜ起こる?原因をおさえよう
このように、利益とキャッシュフローの間に「タイムラグ」があることを考えると…
「キャッシュはまだ入ってきていないけど、その根拠となる収益はすでに計上されている」とか
「キャッシュはすでに出て行ったけど、その根拠となる費用はまだ計上されていない」
などといったこともあり得るのです😲
具体的には、こんなケースがあります。
これは、一度に1000万円のキャッシュが出て行ったにも関わらず、費用としてはその支出の10分の1ずつしか毎年計上されないということです。
損益計算書を見ただけでは、これらの費用に先行して一度に1000万円もの支出があったことは分かりません💡
他にも…
商品を販売した時、顧客と約束した上でその代金が後払いになることがあります。
しかし、商品を売り渡した顧客の経営状態が突然悪化し、代金を払えなくなったとしたら…?このようなことは決して珍しいことではありません😢
このように、まだ入金されていない分が損益計算書では収益として計上されていたり、すでに支出がある分が損益計算書ではまだ費用に計上されていなかったりすると…
「利益はプラス(黒字)になのに、実はキャッシュが足りなくなっていた😨」ということが起こりうるのです⚡
これが黒字倒産の原因です。
キャッシュが不足し、仕入の支払いが遅れると、取引先との信頼関係を損ねてしまいます。そうなると、今後の取引に支障が生じ、事業運営にも影響が出てきてしまうかもしれません💦
また、期限を過ぎても借金の返済ができないと、いくら資金が足りなくても次の借入れが難しくなることがあります。
このように、キャッシュが足りなくなってくると、更にキャッシュが足りなくなりやすい状況に陥るという悪循環にはまり、いよいよ事業を続けられなくなってしまいます。
売掛金がきちんと期限通りに入金されているか、借金をする時には期限通りに返済できるスケジュールを組めるか…
こういった1つ1つの丁寧な資金繰り管理が、企業が生き長らえていく上でとても大切になってくるんですね💰
詳しくはこちら(↓)で解説しています!
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まとめ
1.黒字倒産とは、利益が出ているのに倒産してしまうことを言う。これは、たとえ黒字であっても、キャッシュが尽きてしまうと事業が継続できなくなるためである。
2.利益を計算する基礎となる収益と費用は、「お金を自分のものにできる」or「お金が自分のもとから出て行く」根拠ができあがった時に計上される(実現主義、発生主義)ため、実際にお金が出入りするタイミングで認識されるとは限らない。
3.2の理由から、「利益がプラス(収益-費用>0)なのに、実はキャッシュが足りなくなっていた」という黒字倒産の原因が作られる。