これで借入金の仕訳はカンペキ!借入れ・返済・支払利息までポイント解説

 

初めての借金に踏み切ったハニー姫✨今回は借入金の仕訳作りに挑戦します!

 

ウリまる
前回のレッスンでは、借入金が決算書にどんな影響を与えるかを学びましたよね🎵
ハニー姫
その学びを生かして、バッチリ仕訳を作っちゃうわよ~💗

 

このストーリーのあらすじ

お城に住むハニー姫は、一念発起しお菓子のネット販売会社を立ち上げました🐰✨お付きのウリまるに教えてもらいながら、簿記やビジネスを1から勉強しています✍

下降の一途をたどる業績を挽回するため、初めての借入れに踏み切り、新商品発売を目指すようです😊

 

【借入れ・返済時の仕訳】動かすのは資産・負債のみ!

仕訳のポイントは「借入れ・返済は利益を動かさない」

 

ウリまる
ということで、サクッと前回のレッスンのおさらいです

借入れをすると現預金が増え、返済をすると現預金が減ります💰✨

つまり、借入れは資産を増やし、返済は資産を減らすんですね😊

 

ウリまる
この「増えたり減ったりする現預金をどう捉えるか」がポイントなんです
ハニー姫
収益や費用にはあたらないって話だったわよね

 

ハニー姫の言う通り!😊

理由は、収益・費用がこのような意味を持つためです✨

🔸 収益 = キャッシュを獲得し自らのものにする要因

🔸 費用 = 自らが所有するキャッシュを支払う原因

 

この観点から見ると、他者(他社)の所有するキャッシュを借り、返すこと自体は収益・費用にはあたりませんね💡

つまり、借入れ・返済自体は利益(=収益-費用)を動かさないのです!

 

代わりに…

🔸 借入れ →「将来、借金を返済する義務」が生まれる

🔸 返済  →「将来、借金を返済する義務」が消滅する

という内容を決算書に表さなくてはなりません。

 

この「将来、借金を返済する義務」は、負債の勘定科目「借入金」によって表されます😊

 

ここで説明した内容は、前回のレッスンでより詳しく解説しています(↓)

【図解でスッキリ】借入金は貸借対照表・損益計算書をどう変化させる?返済や支払利息についても解説

2019年3月27日

 

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借入れ・返済時の仕訳を見てみよう!

 

ハニー姫
借入れの仕訳では、現預金資産)と借入金負債)の増加を表せばいいのね✨

 

仕訳で現預金や借入金を増やす時は、借方・貸方のどちらを使えばいいのでしょうか?

その答えは「増やしたい勘定科目が、決算書では借方・貸方のどちらに表示されているか?」にあります💡

 

決算書は借方(左パート)貸方(右パート)に分かれており、

以下のように資産・負債・純資産・費用・収益の定位置(借方か貸方か)があるんですね😊

(※ 決算の段階では、貸借対照表(ピンク色の線より上)と損益計算書(ピンク色の線より下)が一体となった形(試算表)をしています)

 

ある勘定科目の金額を「増やす」場合、仕訳では、借方・貸方のうち決算書におけるその勘定科目の定位置の欄を使います💡

上の図で現金及び預金(資産)と借入金(負債)の定位置を見てみると…

 🔸 現金及び預金資産) →借方

 🔸 借入金負債)    →貸方

であることが分かります😊

この定位置の欄に、増えた勘定科目名と増えた金額を記入します✍

 

 

…という点を踏まえて、まずは借入れ時の仕訳を見てみましょう!

 

💫 借入れ時の仕訳 💫

借方金額貸方金額
現金及び預金(資産)3,000,000円借入金(負債)3,000,000円

 

ウリまる
今回は、300万円の借入れをしました💰

こちらの仕訳では、現金及び預金資産)と借入金負債)が300万円増えたことが表現されています✍✨

 

 

つづいて、今後この借金を返した時に備えて、返済時の仕訳も確認しておきましょう!

 

💫 借金を返済した時の仕訳 💫

借方金額貸方金額
借入金(負債)3,000,000円現金及び預金(資産)3,000,000円

 

この仕訳では、

🔸 借り入れた現金及び預金300万円の減少

🔸「将来、借金を返済する義務」を表す借入金300万円の消滅

が表されています💡

 

ハニー姫
借入れ時の仕訳を左右逆にしただけなのね
ウリまる
勘定科目の金額を「減らす」仕訳では、借方・貸方のうち決算書での定位置とは反対の欄を使うからなんですね✨

現金及び預金(資産)と借入金(負債)の場合、決算書での定位置と反対の欄は…

 🔸 現金及び預金資産) →貸方

 🔸 借入金負債)    →借方

ですね😊

 

 

【利息支払い時の仕訳】利息の勘定科目はなにを使う?

 

ウリまる
次は、借金とは切っても切れない支払利息の仕訳を見ておきましょう
ハニー姫
忘れてたわ…タダ(無料)で借金はできないんだったわね…

 

ハニー姫が言っている通り、「借入れ」というサービスを利用するにはお金がかかります。

その代金こそが、利息なのです✨

 

自らが所有するキャッシュを支払うことから、利息は費用として扱われます😊

勘定科目は「支払利息」です✍

 

ウリまる
さっそく、利息を支払った時の仕訳を見てみましょう!

 

💫 利息を支払った時の仕訳 💫

借方金額貸方金額
支払利息(費用)10,000円現金及び預金(資産)10,000円

 

この仕訳では、

🔹支払利息費用)が1万円増えた

🔹現金及び預金資産)が1万円減った

ことを表すために、

🔹決算書における費用の定位置(=借方)に「支払利息 10,000円」

🔹決算書における資産の定位置とは反対の欄(=貸方)に「現金及び預金 10,000円」

を記載しています✍

 

 

ちなみに、費用モノやサービスを使ったタイミングで計上します(by 発生主義)が…

ウリまる
借入期間は常に「借入れ」サービスを使っている状態ですが、利息はある時期にまとめて支払うことが多いですよね

つまり、

「借入れ」サービスをしばらく使っているにも関わらず、まだ利息を支払っていない場合

これから使う予定の「借入れ」サービスについて、前倒しで利息を支払っている場合

もあるのです👛

 

①のケースは未払費用、②のケースは前払費用を使います。

 

たとえば、決算日時点で半年間借金をしており、かつ、その分の利息がまだ引き落とされていない例を考えてみましょう😊

この借金の半年分の利息は5000円です。

この場合、決算で以下のような仕訳が作成されます✍

借方金額貸方金額
支払利息(費用)5,000円未払費用(負債)5,000円

 

この仕訳では、半年分の「借入れ」サービスを使ったことで…

🔹 半年分の支払利息(費用)が増え

🔹 同時にその分の未払費用(負債)も増えた

という内容が表されています。

 

【はじめて学ぶ】未払費用とは?意味・未払金との違い・例などをわかりやすく解説!

2019年2月1日

これで《未払費用の仕訳》はバッチリ!決算整理仕訳・期首の再振替仕訳の意味もやさしく解説

2019年2月4日

 

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まとめ

1.他者(他社)の所有するキャッシュを借り、返すこと自体は収益・費用にはあたらない。代わりに、借入れ・返済による「将来、借金を返済する義務=借入金負債)」の誕生と消滅を表す。

💫 借入れ時の仕訳 💫

借方金額貸方金額
現金及び預金(資産)3,000,000円借入金(負債)3,000,000円

💫 借金を返済した時の仕訳 💫

借方金額貸方金額
借入金(負債)3,000,000円現金及び預金(資産)3,000,000円

 

2.借金をすることによって支払う利息は、費用(勘定科目は「支払利息」)として扱われる。

💫 利息を支払った時の仕訳 💫

借方金額貸方金額
支払利息(費用)10,000円現金及び預金(資産)10,000円

 

 

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