前回の実現主義(収益を認識するルール)に続き、今回は発生主義をテーマにお送りします🎵
収益や費用は、お金が入ったり出たりするタイミングで認識(計上)するわけではありません😊
(※ 一部の小規模事業者は現金主義を採用しています)
原則として、
🔵 収益 → 実現主義
🔵 費用 → 発生主義
という基準をもとに認識します。
※ 費用の場合はこれに加えて考慮するポイントがあるのですが、それは後述します😊
…さっそく、次のパートから発生主義について学んでいきましょう!
発生主義ってどんなルール?
会計では、
費用はモノやサービスを使ったときに発生すると考えます💎
この発生の時点で、費用を認識する(計上する)考え方が発生主義です😊
代金を支払った時ではなく、
モノやサービスを消費したタイミングで費用が発生したものとして損益計算書に織り込んでいくのです。
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具体例で理解を深めよう!
ちょっと分かりづらい部分なので、くま美さんの会社(くまフォンを販売する店舗を経営)を例に、発生主義とはどんなものかを見てみましょう!✨
くま美さんの会社では、今年度の3月中に、翌年度にあたる4月分のお店の賃借料を支払っています。
でも、ここで支払った分のサービス、つまり4月分の「お店を借りる」というサービスを使うのはいつですか?
そう、ということは3月中に支払った4月分の賃借料は、実際にサービスを消費する翌年度の費用になるのです✨
つまり、今年度から見ると、4月分の賃借料は前払いなんですね👛
今年度の損益計算書の費用からは取り除かれるのです。
減価償却との関係とは?
もう1つ、発生主義の具体例をあげてみましょう😊
ご紹介するのは、発生主義の特徴をよく表している減価償却費です✨
くま美さんの会社は、何か固定資産を持っていますか?
この車に対応する費用は、いつの時点で計上されるでしょうか?
そうです😊
車のように長い期間にわたって使う固定資産の場合、費用もその期間にわたって発生していきます。
たとえば、5年間使う予定の車であれば、車の購入費用を5年間に分割して計上していくのです。
このように、固定資産の消費のパターンに合わせて、購入代金を分割して費用に計上したものを減価償却費と呼びます✨
減価償却費の詳しい解説はこちら(↓)
発生主義だけでは決まらないこともある!
ここまで、費用をその発生のタイミングに着目して計上する、発生主義の考え方をご紹介してきました😊
実は、「モノやサービスを使う」タイミングだけでは、費用を計上するタイミングを決められないことがあります。
なぜなら…
費用を計上するためには、発生主義の考え方に合わせて費用収益対応の原則というルールも考慮しなくてはならないからです!😲
この影響を強く受けているのが、売上原価という費用ですね。
費用収益対応の原則については、こちら(↓)で解説しています!✨
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まとめ
1.費用は、モノやサービスを使ったときに発生するため、このタイミングで計上する考え方を発生主義という。
2.固定資産のように長期にわたって使うモノの場合は、その使う期間にわたって購入費用を分割して計上する。ここで計上する費用を減価償却費という。
3.費用は、発生主義のほかに、費用収益対応の原則を考慮して計上するタイミングが決まる。