決算書の0円表示はどんな意味?「-」との違いは?

 

くま美
「0円」なのに、決算書に載ってる項目があるのはなぜ?

 

決算書を見てみると、金額が「0」と表示されている科目を見かけることがあります😊

なぜ、金額が「0」なのに決算書に載っているのでしょうか?

 

今回は、決算書に「0」と表示されている意味や、「-」表示との違いを解説します✨

 

「0」表示が意味することとは?

「0」表示の具体例として、ユナイテッドアローズの決算書を見てみましょう🎵

 

ユナイテッドアローズの損益計算書(一部抜粋)

 2017年4~6月(前期)2018年4~6月(当期)
 営業利益2,4362,593
 営業外収益
   受取利息00
   為替差益15-
   仕入割引1316
     :
● 単位:百万円
● 株式会社ユナイテッドアローズ/四半期報告書(2018年度第1四半期)より

 

 

営業外収益の内訳の1つ、受取利息が2018年4~6月(当期)、2017年4~6月(前期)ともに「0」表示されています。

 

くま美
前期も当期も0円なら、表示しなくていいんじゃないの?

 

実はこの「0」表示されている項目、正確に言うと「0円」ではないのです。

 

くま美
ん?ん?…どういうこと?

 

 

決算書の項目の金額は、百万円単位や千円単位で切捨て表示されることが多いのです。

ユナイテッドアローズの場合は、百万円単位で金額を表示していますね😊

この場合、支払利息が425万円あったとしたら、決算書では4(百万円)と表記されます。

 

 

このように百万円単位、千円単位で金額を切捨て表示していると、こんな問題にぶつかることがあります。

受取利息が38万円だった時 → 100万円単位で表示すると…❓

 

そう、100万円未満の項目があったケースです!

 

くま美
38万円を100万円単位で表示すると、「0」百万円ってなっちゃうよね…?

 

 

 

はい、正解です!😊

 

決算書で「0」表示されている項目は、100万円に満たないものの、金額としては1円以上あるケースなのです✨(※100万円単位で切捨て表示している場合)

 

千円単位で切捨て表示している企業であれば、1000円未満1円以上の金額が「0」表示されます。

 

 

そのため、「0」と記載してあったとしても、実際にはいくらかの金額が発生しているんですね。

先ほど「0」表示されていたユナイテッドアローズの受取利息も、もしかしたら99万円は発生していた可能性もあるのです💰

 

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「-」が書いてあるのはどんな時?

くま美
でも、本当に金額が0円の場合はどうやって表示するの?

 

百万円未満が「0」表示されるなら、本当に金額が0円の項目はどうやって表されるのでしょうか?

 

 

金額がまさに0円のとき、それを決算書の読者に伝えるためには「-」という記号が使われます✨

実は、決算書には「-」が頻繁に登場します😊

 

先ほどご紹介したユナイテッドアローズの損益計算書(一部抜粋)をもう一度見てみましょう。

 2017年4~6月(前期)2018年4~6月(当期)
 営業利益2,4362,593
 営業外収益
   受取利息00
   為替差益15-
   仕入割引1316
     :
● 単位:百万円
● 株式会社ユナイテッドアローズ/四半期報告書(2018年度第1四半期)より

 

 

為替差益を見てみると、2018年4~6月は「-」と表記されています!

これは、1円も為替差益が発生しなかったということを表しています。

それでも、比較年度(2017年4~6月)は15百万円の為替差益が発生しているために、項目自体は残しているんですね。

 

営業外損益特別損益の項目の場合、比較年度(前年度)には金額が生じているのに今年度は0円だったり、その反対だったりすることが珍しくありません。

そのため、特に営業外損益や特別損益のパートでは、「-」表示がよく見られます。

(もちろん貸借対照表でも、「-」が使われることはあります😊)

 

くま美
「0」と「-」では、決算書で表す内容が異なるのね!

 

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まとめ

1.決算書で「0」表示されている項目は、その企業が採用している金額単位には満たないものの、金額としては1円以上あるケース(※100万円単位で切捨て表示している場合、1円以上100万円未満のケース)である。

2.一方、決算書で「-」表示されている項目は、1円も金額が生じていないケースである。

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