原則として、
という基準をもとに認識するんでしたね😊
実は、この2つのルールだけでは、うまく利益を計算できないことがあるんです。
もう1つ、費用収益対応の原則というルールも考慮しないといけないんですね💎
もし費用収益対応の原則がなかったら?
では、もし費用収益対応の原則がなかったらどうなるかを見てみましょう😊
たとえば、くま美さんがカメラを作って販売する事業を始めたとします📷
初年度はカメラを6個作り、そのうちの3個を販売しました。
2年目は、初年度の疲れが出てカメラを作りませんでした。そして、初年度に作ったカメラ3個を売りました。
まとめると…
🔵 1年目 →製造6個、販売3個
🔵 2年目 →製造0個、販売3個
ということです。
収益は実現主義にもとづき、販売(カメラの提供と対価の受領)が行われた年に売上高を計上します💎
そこで、1年目、2年目それぞれについて、販売したカメラ3個分の売上高を計上します。
そして、カメラの製造にかかった費用(材料費や人件費)は、発生主義にもとづき、カメラの材料や労働の消費が行われた年に計上します⚡
つまり、1年目のみ、カメラ6個分の費用を計上します。
カメラ1個当たりの製造費用が1万円、販売単価が2万円とすると…
🔵 1年目 →売上高:6万円、売上原価:6万円、粗利: 0円
🔵 2年目 →売上高:6万円、売上原価:0万円、粗利:6万円
が計上されることになります、費用収益対応の原則がなければ。
1年目と2年目では販売した数も単価も同じなのに、「商品そのものから生まれる利益」を表す粗利(=売上総利益のこと。売上高-売上原価で計算する)がまったく異なっていますね。
あたかも、2年目になって、急に商品の稼ぐ力が上がったかのようです😲
これは、対応関係にある収益と費用が一緒に計上されていないためです。
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費用収益対応の原則とはどんなルール?
費用収益対応の原則を使えば、粗利がその本来の役割(「商品そのものから生まれる利益」を表す)を発揮できるようになります✨
なぜなら、費用収益対応の原則とは、
費用をその対応関係にある収益と同じ期間に計上するというルールだからです💎
このルールに従うと、商品を販売して得られる収益(売上高)とその商品にかかった費用(売上原価)が同じ期間に計上されます。
すると、売上高から売上原価を差し引いて計算される粗利が、「商品そのものから生まれる利益」を表すようになるんですね。
これを、先ほどのカメラ販売の例に落とし込んで、具体的に見ていきましょう😊
費用収益対応の原則を具体的にチェック!
先ほどのカメラ販売の例でいうと、収益と費用の対応関係は商品(カメラ)を通して決まります📷
カメラを3個販売した年は、売上高はカメラ3個分の販売額(6万円)を、売上原価はそのカメラ3個分を作るのにかかった金額(3万円)を計上します。
金額に表すと、
🔵 1年目 →売上高6万円、売上原価3万円、粗利:3万円
🔵 2年目 →売上高6万円、売上原価3万円、粗利:3万円
が損益計算書に計上されるのです。
1年目と2年目では販売数も販売単価も製造コストも変わらないので、粗利率は同じ(50%)ですね😊
収益との対応関係がよく分からない費用の場合
そうなんです。
実際、事務所の水道光熱費や総務費のように、どの収益と対応関係にあるのかがはっきりしない費用は数多くあります。
このような費用(販売費及び一般管理費など)の場合は、期間を通して収益と対応させます。
たとえば、事務所の水道光熱費であれば、今年度に発生した(消費した)分は今年度の売上高に貢献した考えます。
よって、その水道光熱費は、期間を通して売上高と対応関係にある今年度に計上されるのです😊
収益に対応していない費用はどうなるの?
カメラを作るためにかかった材料費などで、今年度の収益には対応しなかった分(つまり、その材料費が使われたカメラが販売されなかった場合)はどうなるでしょうか?
収益費用対応の原則に従うので、もちろん今年度の費用にはなりません。
このような時は、
発生した費用(この場合は発生した材料費)から生まれる✨未来✨に着目します。
きっと、来年(もしくはその先の未来)には、その材料費が使われたカメラは販売され収益に貢献してくれることでしょう…😊
つまり、その材料費には資産性があるということですね💎
ということで、
すでに費用が発生しているものの(=すでにモノやサービスが消費されているものの)、まだ対応する収益(売上高)があがってこない場合は、
その費用は棚卸資産という資産に含められます✨
そして、
商品が販売されたときに、棚卸資産に含められていた費用が売上原価として計上されるのです😉
対応する収益(売上高)が計上されるためですね。
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まとめ
1.費用収益対応の原則とは、費用をその対応関係にある収益と同じ期間に計上するというルールである。
2.販売費及び一般管理費のように、収益との対応関係が見えづらい費用の場合は、期間を通して収益と対応させる。
3.商品を作ったり仕入れたりする費用が発生したものの、対応する収益(売上高)がまだ計上されていないときは、その費用は棚卸資産に含められる。