今回のテーマは、「利益を稼ぎ出すパワー」を教えてくれる営業利益率🗝✨
ニュースにもよく登場し、企業の業績をつかむ上で絶対におさえておきたい用語です!
ヤフー、イオン、スカイマークの実例も見ながら、営業利益率の意味や読み方をつかんでいきましょう😊
さっそく計算式を見てみよう!
営業利益率の正確な名称は、売上高営業利益率です✨
その名が表す通り、売上高と営業利益をシンプルな計算式に当てはめれば営業利益率を求めることができます。
このように、売上高に対する営業利益の割合を計算したものが営業利益率なんですね😊
売上高が同じ企業であっても、より営業利益率の高い企業の方が、生み出される営業利益も大きくなります。
営業利益の詳しい解説はこちらをご覧ください(↓)
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営業利益率が教えてくれることとは?
営業利益率の計算要素である営業利益とは、商売活動を通して稼いだ利益のことです💰
営業利益
= 売上高 - 商品のコスト(売上原価)- 販売活動等のコスト(販売費及び一般管理費)
このように、売上高から商売にかかるコストを差し引くことで営業利益は計算されます✍
そして、この営業利益を「いかに効率的に売上高からしぼり出しているか?」を測るツールが営業利益率です✨
同じ100万円の売上高をあげている企業であっても、営業利益率が20%か1%かによって、営業利益の金額は20倍もの差がつきます。結果として、手元に残る資金残高は大きく異なってくるのです。
イオンとヤフーを比べてみよう
これをよく表している例が、イオンとヤフーです😊
どちらも日本を代表する有名企業ですが、売上高を比較するとここまでの差があります。
イオン → 8兆2101億円
ヤフー → 8537億円
売上高で見ると、イオンはヤフーの10倍近くの規模を誇っています。
今度は、営業利益率を比較してみましょう!
イオン → 2.3%
ヤフー → 22.5%
売上高とは反対に、今度はヤフーがイオンの10倍近くの営業利益率をたたき出しています💫
IT企業は、在庫を持たず、工場や機械への設備投資がいらないために、商売にかかるコストを抑えやすく、結果として営業利益率が高くなる傾向にあります。
一方、イオンは総合スーパー事業の利益率の低さにあえいでいる状況ですね😰
両社の営業利益を比べてみると…
イオン → 1847億円
ヤフー → 1920億円
売上高が10倍ほどもあるイオンに対して、営業利益ではヤフーが上回っています!
「売上高から営業利益をしぼり出す」という点については、ヤフーの方が圧倒的に効率性が高いのです。
結果として、商売活動から得ている現預金(営業活動によるキャッシュ・フロー)もヤフーが上回っていますね。
営業利益率が急降下したスカイマークの例
頑張ってたくさんの売上高をあげていても、お金のモトである利益が残らなければ、翌年の仕入れや給料の支払い、さらに投資をするための資金を得ることはできません。
営業利益率があまりに低いと、どんなに多くの売上高をあげても利益がほとんど残りません。そうすると、事業活動を通して得られる資金も非常に少なくなり、結果として企業の存続自体が難しくなってしまうのです😨
ここで、2015年に経営破綻したスカイマークの例を見てみましょう。
経営破綻直前の3年間の営業利益率を追ってみると…
2012年3月期 … 19.0%
↓
2013年3月期 … 5.4%
↓
2014年3月期 … -2.9%
このように、3年の間に営業利益率がガタガタと崩れ落ちています。
競争が激しくなった上に燃料費の高騰にも見舞われ、収益性が悪くなってしまったのです💦経営破綻直前の年度(2014年3月期)は赤字となったために、営業利益率がマイナスの数値になってしまいました。
結果として手元の現預金も瞬く間に減っていき、さらにはエアバス購入の支払いも迫ってくるという厳しい状況に追い込まれたのです😢
実はこの3年間、売上高にあたる事業収益は増加していました!
スカイマークを経営破綻に導いたのは、売上高から利益を稼ぎ出す効率性の悪化だったんですね⚡
目安はあるの?
ある程度の営業利益率を保っておかないと、ゆくゆくは企業の存続が危なくなってしまいます。
営業利益率は5%は欲しいところ、10%あれば優良企業と言われます(日本の企業は、比較的営業利益率が低いとも言われています)。
とはいえ、営業利益率の水準は業種によって様々です。比べるなら、同業種の企業同士がよいですね😊
また、過去と現在の営業利益率を比べることで、その企業の現在地点や今後の動向を見極めるのもオススメです✨
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まとめ
1.営業利益率は、「いかに効率的に売上高から営業利益をしぼり出しているか?」を表すツール。
2.どんなに多くの売上高をあげていても、営業利益率があまりに低いと企業の存続が難しくなってしまう。
3.営業利益率の水準は業界によって異なるため、同業種同士や過去の数値と比べて収益性を測るのが◎
営業利益率が上がる理由は様々です。
営業利益率が上がる理由を知っておけば、営業利益率をより深く理解でき、企業の業績も理解しやすくなります。
(↓)こちらでは、営業利益率が上がる4つの理由をご紹介しています✨