仕入債務回転期間とは、どんな意味を持ち、どのように使えばいいのでしょうか?
人気スマホ「くまフォン」の販売店を経営するくま美さんと一緒に学んでいきましょう✨
仕入債務回転期間の意味とは?
仕入債務回転期間ってそもそも何?
仕入債務とは、未払いになっている仕入代金のことです。買掛金や支払手形が該当します😊
決算書では、負債の1つとして表示されていますね。
そして仕入債務回転期間とは、仕入債務が①生まれてから②無くなるまでにかかっている時間を表す指標です。
①仕入債務が生まれる時 …商品等を仕入れ、その代金の支払いを先延ばしにした時
②仕入債務が無くなる時 …その先延ばしにしていた代金を支払った時
つまり、仕入れてから買掛金や支払手形が決済されるまでの期間を表しているのです。
仕入債務回転期間は何のために使うの?
ひよ子さんが心配しているのは、負債である支払債務が大きくなりすぎると、場合によっては将来の資金繰り悪化を招くおそれがあるからです。
また、すでに資金繰りが苦しくなっていることを示すこともありますね😨
その一方で、事業が成長すると、売上高だけでなく資産や負債の規模も大きくなる傾向にあります。
こんな時、企業の事業規模に照らして仕入債務が増えすぎていないかを判断するために、仕入債務回転期間という指標があるのです✨
なぜ、仕入債務の決済までにかかる期間(=仕入債務回転期間)が仕入債務の残高の適正性を測ることにつながるのか?
これについては、別記事で解説していきますね🎵
次のパートでは、そんな仕入債務回転期間の計算方法をご紹介します😊
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計算方法をチェック!具体例で計算式の意味まで押さえよう
さっそく仕入債務回転期間の計算式をチェックしてみましょう😊
これは、「~か月」単位での仕入債務回転期間を求める計算式です。
日数単位での仕入債務回転期間を知りたいときは、計算式の「1か月あたりの仕入高」を「1日あたりの仕入高」に変えます。
計算式の意味をわかりやすく解説!
仕入債務回転期間の計算式では、仕入債務に何か月分の仕入高がたまっているかを計算しています。
理解しやすくするために、くま美さんのお店の例で考えてみましょう😊
くま美さんのお店では、毎月100万円の仕入れを行っています。仕入代金は、仕入れの翌々月末に支払っています。
たとえば…
🔹1月の仕入高:100万円 → 3月末に決済
🔹2月の仕入高:100万円 → 4月末に決済
🔹3月の仕入高:100万円 → 5月末に決済
のような仕入のサイクルになっているんですね🌞
そのため、
🔹2月末の仕入債務 → 200万円(1月と2月に仕入れた分)
🔹3月末の仕入債務 → 200万円(2月と3月に仕入れた分)
毎月末日には、直前2か月分の仕入れが仕入債務として残っているのです。
ここで、仕入債務回転期間の計算式を使ってみましょう✨
3月末の仕入債務回転期間を求めてみると…
3月末の仕入債務回転期間(月)
=200万円(3月末の仕入債務)÷100万円(1か月あたりの仕入高)
=2か月
このように、くま美さんのお店の仕入サイクル(仕入れから決済まで)の期間と同じ2か月が計算されました🎵
毎月末の仕入債務残高には2か月分の仕入高がたまっている(決済されていないため)
=仕入れから決済までに2か月かかっている
このような考えから、仕入債務回転期間の計算式は出来上がっているのです✨
仕入高の金額はどこで分かる?分からないときは…
そうなのです。
外部の企業の仕入高を調べるときには、決算書以外の情報から見つけ出す必要があります。
さらに、どの企業でも仕入高の金額を公開しているとは限らないんですね💦
仕入高の調べ方や、仕入高が分からないときの計算方法については、こちら(↓)で解説しています😊
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まとめ
1.仕入債務回転期間とは、仕入債務が生まれてから(後日払いの仕入れを行った時から)無くなるまで(決済されるまで)の期間を表す指標である。
2.仕入債務回転期間は、企業の事業規模に照らして仕入債務が増えすぎていないかを判断するために使う。
3.月単位での仕入債務回転期間を計算するときは、以下の式を使う。
仕入債務回転期間(月)= 仕入債務 ÷ 1か月あたりの仕入高