くま美さん、ずいぶんと意気込んでいるようですね😊
ところで、支払手形とは一体どのようなものなのでしょうか?今回は、支払手形の基本知識を学んでいきましょう🎵
仕入代金の支払い義務を表す
くま美さんは、人気スマホ「くまフォン」を販売するお店を経営しています😊
今日は、くまフォンが入荷される日です。仕入先のわん男さんがやって来ました☀
くま美さん、最近店内の改装にお金がかかっていることを踏まえ、仕入代金の支払いを先延ばしすることにしたようですね。
そこで、現金を支払う代わりに、手形を発行することにしました。これが、支払手形です✨
支払手形と似た性格のものとして、買掛金があります。(※買掛金は手形を発行しません)
支払手形も買掛金も、負債の項目の1つです😊
貸借対照表に支払手形や買掛金が記載されている企業は、将来における仕入代金の支払い義務を抱えていると言えます(支払手形や買掛金の無い企業を探すほうが難しいですね)。
このように性格の似ている支払手形と買掛金ですが、いくつかの相違点があります。
次のパートから、両者の違いを見ていきましょう!
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買掛金との違い① 代金を支払うまでのステップ
支払手形も買掛金も、いずれは仕入先に代金を支払わなくてはなりません。
ただ、その代金の支払い方には少し違いがあります。
買掛金の場合は、あらかじめ決められた期日までに仕入先に代金を振り込みます。
いたってシンプルな方法ですね。
一方、支払手形の場合、支払いに際しては発行した手形が使われます。
先ほどのくま美さんのお店の例でいうと…
まず、くま美さんから受け取った手形を、仕入先のわん男くんが銀行に持ち込みます🏦
そして支払期日を迎えると、くま美さんのお店の口座から仕入代金が引き落とされます。
同時に、銀行からわん男くんへ仕入代金が振り込まれるのです💰
このように、支払手形の場合は、銀行を挟んで仕入代金が振り込まれる仕組みになっているんですね😊
こんなわん男くんの思いにも対応できるのが手形のメリットです✨
銀行に手形を持ち込んで依頼すれば、期日よりも前に、手数料を除いた代金を受け取ることができます(これを手形割引といいます)。
買掛金との違い② 期日までに支払いができないと…?
もし、支払期日まで支払いができないと、何が起こるのでしょうか?
これについても、支払手形と買掛金とでは異なってくるのです😨
支払手形の場合、支払期日での支払いに2回失敗すると(半年以内)、大変なことになってしまいます💦
たとえば…
…というような場合、銀行ではくま美さんのお店の口座から仕入代金を引き落とすことができませんね(これを不渡りと言います)。
半年間で手形の不渡りを2回起こしてしまうと、2年間は銀行からの融資を受けることができなくなってしまいます😢
不渡りを出した企業の支払能力について、周りからの信用も大きく下がってしまいますね💦
そのため、不渡りを2回出すと、事業を続けていくことがかなり難しい状況に追い込まれると言われています。
一方、買掛金の支払いが遅れた時はどうなるでしょうか?
買掛金の場合は、支払期日までに支払いができなかったとしても、すぐさま何か制裁があるというわけではありません。
(仕入れ先からの督促は来ると思います。)
ただし、仕入れ先からの信用は損ねますので、今後の取引継続には支障が出てきてしまうかもしれません😨
以上、買掛金との違いを中心に、支払手形の特徴を解説してきました😊
今回、くま美さんは気軽に支払手形を発行していますが、支払いを先延ばしにする以上、仕入先からの信用力がなければ支払手形を発行することはできません。
また、支払手形を発行する際は、不渡りになった時に起こりうるデメリットも押さえておかなくてはなりませんね📝
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まとめ
1.支払手形とは、仕入代金の支払いを先延ばす際に、現金に代わって仕入先に発行する手形のことである。貸借対照表上では、将来における仕入代金の支払義務を表す。
2.支払手形が振り出された場合、仕入先が手形を銀行に持ち込むことで、支払期日に販売先の口座から仕入代金が引き落とされる。同時に、銀行から仕入先に対して、仕入代金が振り込まれる。
3.半年間で手形の不渡りを2回出してしまうと、銀行からの融資が受けられない(2年間)など、事業の継続に不利な状況に追い込まれてしまう。