前回の記事(↓)では、仕入債務回転期間の意味や計算方法についてご紹介しました😊
ここで、仕入債務回転期間の計算式をおさらいしてみましょう✨
仕入債務回転期間を計算するために必要なのは、「仕入債務」と「1か月あたりの仕入高」の金額です。
今回は、企業の仕入高の調べ方、そして仕入高が分からない場合の仕入債務回転期間の計算方法について解説していきます😉
仕入高を調べる方法をご紹介!
実は、仕入高自体が決算書に載っているわけではありません。
なぜなら…
仕入れに使った金額のうち、売上高に対応する部分のみが売上原価として損益計算書に掲載されるからです。詳しくはこちら(↓)で解説しています🎵
仕入高を知るためには、有価証券報告書の決算書以外のページを見なければなりません😊
第一部 > 第2 事業の状況 > 2 生産、受注及び販売の状況(販売及び仕入の状況)
こちらには1年間の仕入実績が記載されています✨
しかし!!
実のところ、有価証券報告書に仕入実績を載せていない企業は多いのです😨
小売業であれば載せている企業も多いのですが、それ以外の業種だと仕入実績を知るのは難しくなってしまいます💦
このように仕入高が分からないとき、仕入債務回転期間を求めることはできないのでしょうか?
スポンサーリンク
仕入高が分からない時、仕入債務回転期間はどうやって計算する?
このような実情もあり、仕入債務回転期間の求める際は、計算式の「1か月あたりの仕入高」を「1か月あたりの売上原価」に代えて計算することが多いですね。
日数単位での仕入債務回転期間を求めるときは、「1か月あたりの売上原価」を「1日あたりの売上原価」に置き換えて計算します。
計算式に売上原価を使うときの注意点!
仕入債務回転期間は、仕入債務に何か月分の仕入高がたまっている(=決済されていない)かを計算することで、仕入れてから仕入債務が決済されるまでの期間を求めている指標です。
仕入高の金額 ≠ 売上原価の金額ですので、
計算式に売上原価を使った場合は、仕入高を使ったときほど仕入債務回転期間の本来の意味(=仕入れから仕入債務が決済されるまでの期間)を厳密に表さなくなります。
それでも仕入債務回転期間の目的は達成できる!
仕入債務回転期間を使う目的は、企業の規模に照らして仕入債務が増えすぎていないかを知ることです。
計算式に売上原価を使っていても、仕入債務回転期間の数値の推移を追っていけば、事業の成長以上に仕入債務が膨らんだサイン(仕入債務回転期間の長期化)には気づくことも多いのです。
(ただし、あまりに売上原価と仕入高の動きが乖離している場合は、この限りではありません💧)
スポンサーリンク
まとめ
1.仕入債務回転期間の計算式に使う「仕入高」を調べるには、有価証券報告書の「第一部 > 第2 事業の状況 > 2 生産、受注及び販売の状況(販売及び仕入の状況)」を見る。
2.「仕入高」の金額を公開していない企業が多いため、仕入債務回転期間を計算するときは「仕入高」に代えて「売上原価」を使うことが多い。