【簡単】キャッシュフロー計算書の分析ポイント!ディズニー事例付き♡

 

前回(↓)は、キャッシュ・フロー計算書の見方超基礎からお伝えしました😊

するっと理解!「キャッシュフロー計算書とは?」見方を1から学ぼう

2017.11.30

 

今回はその応用編として、キャッシュフロー計算書を分析する際のポイントをお話していきます。

また、ディズニーシー建設時のオリエンタルランドを例に、実際にキャッシュ・フロー計算書の数字を読んでみましょう✨

 

初心者必見!キャッシュフロー計算書の理想形をおさえよう

キャッシュフロー計算書がどのようなバランスになっていれば、「経営状態が良い」と判断できるのでしょうか?

実は、キャッシュフローのあるべきバランスは企業がどんなフェーズにあるのかによって異なります

ここでは、基本の考え方をご紹介しますね🌟

 

営業活動によるキャッシュフローの理想形とは?

商売で得た稼ぎである「営業活動によるキャッシュフロー」は、やはりプラスになっているのが良いです。

企業が存続していくためには、屋台骨である本業できちんとキャッシュを獲得していく必要があります🔑✨

入金時期や支払時期によって多少のデコボコは出てしまいますが、成長している企業はこのパートの合計金額がだんだん大きくなっていきます

 

もし、損益計算書で黒字なのに「営業活動によるキャッシュフロー」がマイナスになっていれば、その原因を探ってみましょう。

大口顧客からの入金が遅れている(この場合は売掛金が大きく膨らむ)など、商品の売れ行きとは別に将来的にその企業の資金繰りを危うくする要因が隠れているかもしれません

 

 

投資にかけるお金はどの位がいいか?

投資に使った金額は、「投資活動によるキャッシュフロー」が教えてくれます😊

投資をするとお金が出ていくので、通常このパートの金額はマイナスとなります。

 

一般的に理想とされるのは、このような金額バランスです。

  営業活動によるキャッシュフロー

> 投資活動によるキャッシュフロー(マイナス金額の絶対値)

商売で稼いだ範囲内で投資をしていけば、借金などに頼る必要もないですね✨

 

 

もちろん、例外はあります

上記の方程式は、絶賛成長中の企業については必ずしも当てはまるものではありません

より大きな収入を得ようとする企業には、その分大規模な投資が必要となるからです。

 

この場合は、商売活動で得られる稼ぎだけでは投資をまかないきれず、銀行等から借り入れることもあります。

借金には、利息の支払いがあり、かつ、期限までに返済しなくてはならないというデメリットがあるものの、更なる高みを目指すには必要なステップとなることもあるのです。

この辺りを、次のパートで詳しく解説していきますね💫

 

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借金を抱える企業の良いパターン・悪いパターンとは?

たくさん借金をした年は、一時的にお金が入ってくるために「財務活動によるキャッシュフロー」はプラスの金額になります。

 

借金をする理由は主に2つあります。

①商売の不調によって、現状の事業を回す資金すら不足しているケース

②攻めの大型投資をするために、今の収入レベルを上回る資金を必要としているケース

借金をした理由が①と②のどちらであるかによって、その企業の捉え方は変わります

 

 

①「現状、資金不足に陥っている」ケースがが表すこととは?

①のケースでは、損益計算書を見ると赤字になっていたり、だんだんと売上高や利益が少なくなったりしています💦

日常的な業務に必要な資金すら足りなくなってきている状態です😨

 

借金は利息という経費をさらに増やすことにもつながります。

その場の危機をしのぐことはできても、よほど抜本的な改革に成功しなければ経営がどんどん苦しくなっていく可能性が高いです。

 

 

②「攻めの大型投資に踏み切る」ケースに待ち受ける未来とは?

一方、②のケースは成長真っただ中の企業でよく見られます。

投資には、設備やシステムに対するもの、企業に対するもの(M&A)などがありますね💰

 

投資に成功すれば企業の規模も、利益のレベルも格段に上がります

そうして収入が増えると借金の返済が進むため、「財務活動によるキャッシュフロー」もマイナスの金額に変わります。

この場合の借金は、将来のさらなる成長を生む借金と言えます😊

 

注意したいのは、この投資に失敗する可能性もあるということです。

投資で思ったような成果が得られない場合、下手をすれば借金の返済に窮し、資金繰りに行き詰まってしまうリスクもあることを押さえておきましょう😓

具体的な投資内容、投資後の経過等を注視しておくことも大切です。

 

 

①と②のどちらのケースに当てはまるかは、売上高や利益の推移今後大きな投資を控えているかどうかを見て判断します。

※企業の今後の投資計画を知る方法はこちらで詳しく解説しています(↓)

【オススメ】企業の経営戦略を知る方法!設備投資計画から企業の未来を予想しよう

2017.11.30

 

次のパートでは、実際に②のケースに当てはまる企業の例を見てみましょう✨

 

 

【事例】ディズニーシー建設時のキャッシュフローを見てみよう

【ディズニーシー建設中】キャッシュフローはどんな形をしていた?

オリエンタルランドは、ディズニーランドやディズニーシーを運営している企業です💫

今や、高収益体質で財務基盤も盤石な企業となりましたが、そんなオリエンタルランドにも借金が増えた頃がありました。

 

それは、ディズニーシーを建設していた時期です🗝

ディズニーシーがオープン(2001年9月)する直前の年、オリエンタルランドのキャッシュフロー計算書はどのような表情を見せていたでしょうか?

2001年3月期のキャッシュフロー計算書

🔸 営業活動によるキャッシュ・フロー … + 336億円

🔸 投資活動によるキャッシュ・フロー … △1715億円

🔸 財務活動によるキャッシュ・フロー … + 916億円

🔸 現金及び現金同等物の減少額    … △ 462億円

この年はディズニーシーとホテルミラコスタのオープンに向け、アトラクションやホテルなどの建物や機械の建設に多くのお金を使いました💰

「投資活動によるキャッシュフロー」を見ると、このパートの支出の大部分を「有形固定資産の取得による支出」が占めています

 

一般的には、商売活動で稼いだ範囲内(営業活動によるキャッシュフロー)で投資の支出(投資活動によるキャッシュフロー)をまかなうのが理想的です🗝

しかし、この年の「投資活動によるキャッシュフロー」の支出額は「営業活動によるキャッシュフロー」の収入額を大きく上回っています

そして、足りない資金を埋めるべく借入や社債発行を行ったことで、「財務活動によるキャッシュフロー」は大きくプラスとなっています

それでも投資による支出があまりに多額であるために、営業活動と財務活動で得たキャッシュだけではカバーしきれていませんね。

 

結果として、この1年だけでキャッシュ(現金及び現金同等物)が4割以上も減ってしまいました😲

 

このように、キャッシュフロー計算書が一般的な理想形とかけ離れたバランスとなったのは、オリエンタルランドが超攻めの投資をしていたからです。

ディズニーシーがお客さんを集めることができなければ、多額の借金だけが残ります。そのリスクを承知の上で、売上高もブランド力も数段レベルアップさせる可能性を取りに行ったんですね💫

 

オリエンタルランドのケースとは反対に、商品やサービスの売れ行きが落ち込んだ結果、商売の稼ぎ(営業活動によるキャッシュフロー)で通常業務に必要な投資(投資活動によるキャッシュフロー)をまかないきれず、借金に頼って「財務活動によるキャッシュフロー」がプラスになることもあります😢

このように、一見、同じようなキャッシュフローのバランスを見せている企業でも、その内情は全く異なることがあります。

過去からの推移も含めた企業の経営状態や、その企業が抱えている投資計画をよく確認した上で、キャッシュフロー計算書のバランスを見ることが大切です✨

 

 

【ディズニーシー建設後】キャッシュフロー計算書が見せた変化とは?

ディズニーシー建設から16年経った2017年3月期、オリエンタルランドのキャッシュフロー計算書に変化はあったのでしょうか?

2017年3月期のキャッシュフロー計算書

🔸 営業活動によるキャッシュ・フロー … +1176億円

🔸 投資活動によるキャッシュ・フロー … △ 336億円

🔸 財務活動によるキャッシュ・フロー … △ 287億円

🔸 現金及び現金同等物の減少額    … + 551億円

 

注目すべきは「営業活動によるキャッシュフロー」の収入金額が3倍以上に増えていることです✨

ディズニーシーとホテルミラコスタオープン後、客数が一気に伸びチケットやグッズの販売額が大きく増えました。チケット料金の値上げも加わって、ここまでの伸び幅になっているのですね🚀

 

オリエンタルランドは今でも新しいエリアやアトラクションへの投資を欠かしていませんが、ディズニーシー建設時から比べると「投資活動によるキャッシュフロー」はずいぶんと落ち着いた金額になりました。

その結果、「 投資活動によるキャッシュフロー」の支出額は「営業活動によるキャッシュフロー」の収入額の範囲内におさまっていますね😊

 

ディズニーシー建設時に膨らんだ借金は、好調な収益に支えられて順調に返済されていきました。

現在の借金残高はかなり低い水準となっているため、「財務活動によるキャッシュフロー」は配当金の支払額等によりマイナスの金額となっています。

 

投資が成功した現在のオリエンタルランドのキャッシュフロー計算書は、一般的な理想バランスへと形を変えたのです💫

 

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まとめ

1.キャッシュ・フロー計算書の一般的な理想バランスは、「営業活動によるキャッシュフロー」の稼ぎの範囲内に「 投資活動によるキャッシュフロー」の支出額がおさまり、「財務活動によるキャッシュフロー」がマイナスとなっていること。

2.攻めの投資をしている時などは、必ずしも一般的な理想バランスには当てはまらない。そのバランスを崩す過程があってこそ、さらなる収益アップにつながることがある。

3.企業の経営状態、投資への姿勢をつかんだ上で、キャッシュフロー計算書のバランスを見ると理解が深まる。

 

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2018.01.25