「前受金とは?」がみるみる分かる!意味・負債のワケ・取り崩しの例もわかりやすく解説

 

くま美
前受金というものを受け取ったんだけど、これは何?資産でも売上でもないの?💦

 

今回は、前受金をテーマに1からやさしく解説していきます✨

 

1から学ぼう!前受金とは?

前受金の意味をチェック!

さっそく、くま美さんが前受金を受け取った現場をのぞいてみましょう😊

くま美さんは、人気スマホ「くまフォン」を販売するお店を経営しています。

 

ひよ子
来月、新型「くまフォン」が発売されるんだって!?予約します!
くま美
はいは~い🎵じゃあ予約金1万円お願いします

 

と、まだ商品を引き渡してはいませんが、お客さんから予約金1万円を受け取っていますね 💴

実は、この1万円こそが前受金なんです✨

 

このように、前受金とは

販売する前に受け取った、商品やサービスの代金の一部または全部

のことです。

 

私たちの日常生活で見てみると、新商品の予約金や不動産購入時の手付金などが、商品を売る側にとっての前受金にあたります👛

 

(参考)💫 前受金1万円を受け取った時の仕訳 💫

借方金額貸方金額
現金(資産)10,000円前受金(負債)10,000円

 

 

前受金を理解するポイント☆

販売代金を受け取ったと言っても、販売が成立するなのでこの時点では売上高はあがりません😊

💫 売上高(収益)を計上するタイミングとは…

「商品やサービスを提供し、かつ、販売代金又はその同等物を受け取ったタイミング」

詳しくはこちらで解説!→ 実現主義とは?

 

くま美さんのお店は、まだ新型「くまフォン」を引き渡していないために、売上高を計上できないのです。

 

では、後日、売上高が計上された時にこの前受金がどのように扱われるのか?

これについては、最後のパートで解説しますね✨

 

 

前受金を理解する上でのもう1つののポイントは、「商品やサービスの販売代金として受け取ったお金である」ということです💰

 

お金を受け取った目的が異なると、たとえば…

仮受金 …何のために受け取ったお金が分からないケース

預り金 …給料から天引きした社会保険料など、あくまでお金を預かっているケース

などのように、前受金以外の勘定科目に含められます💡

 

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なぜ負債に含まれるの?

貸借対照表では、前受金は流動負債に含まれています😊

 

くま美
お金を受け取ったのに、なんで負債なの?資産じゃないの?💦

…と、思ってしまいますよね。

 

なぜ、前受金は負債なのでしょうか?

 

前受金は、販売が成立するに受け取った販売代金のことを指します💰

この性質を別の角度から見ると、「これから商品やサービスを提供する義務がある」と捉えられます!

この義務が、貸借対照表では負債として表れているのです😊

 

また、前受金を受け取った段階では、今後お客さんから商品の予約をキャンセルされたり、販売側の都合で商品が販売できなくなる可能性もあります。

この場合、受け取った前受金をお客さんに返さなくてはならないこともあるのです

 

くま美
なるほど…受け取ったからと言って、自分のお金になったとは言い切れないのね

 

【はじめて学ぶ】負債とは?意味、借金との違い、種類についてわかりやすく解説します

2018年7月27日

 

 

どんな時に取り崩される?売上高・売掛金との関係からおさえよう

 

くま美
じゃあ、その前受金が自分のお金になるのはいつなの?

 

前受金が自分のお金になる時(=負債ではなくなる時)、それは商品やサービスを販売した時ですね😊

商品やサービスの販売が成立してしまえば、それらを提供する義務は消えてなくなります✨つまり、負債ではなくなるのです。

 

そのため、このタイミングで前受金は取り崩され(減らされ)ます。

 

 

…と、ここへ、ひよ子さんが予約した新型「くまフォン」を受け取りに来ましたよ✨

 

ひよ子
予約した「くまフォン」を買いに来たよ~🎵
くま美
はーい!では、代金から予約金を差し引いた4万円をお願いします
ひよ子
では、カードでお支払いするね💳

 

チーン!(レジの音)

ということで、販売成立です👏✨

 

新型「くまフォン」の販売価格は5万円。

予約金1万円を差し引いた残りの4万円はクレジットカードで支払われたため、決済されるまでは売掛金(商品を販売したものの、まだ受け取っていない代金)となります。

 

会計的な視点で見ると、この販売が成立した瞬間(商品の提供&販売代金又は同等物の受領がそろったタイミング)に前受金が取り崩されるのです。

 

このやり取りによって、具体的にくま美さんの会社に何が起こったのか、仕訳で確認してみましょう😊

 

(参考)💫 商品5万円を販売した(代金に前受金1万円を充当)時の仕訳 💫

借方金額貸方金額
前受金(負債)10,000円売上高(収益)50,000円
売掛金(資産)40,000円

 

こちらの仕訳では、以下の内容を表しています(仕訳のルールについてはこちらで解説(全4回))

 🔸 前受金1万円が減った

 🔸 売掛金4万円が増えた

 🔸 売上高5万円が増えた

 

新型「くまフォン」の販売が成立したことで、「くまフォン」を引き渡す義務(=前受金)がなくなり、ようやく売上高が現れました🌟

残りの販売代金4万円は後日払い(クレジットカードが決済されるまで)となるため、この分は売掛金という資産になります。

 

前受金は販売成立(売上高計上)に受け取った販売代金(同時に商品を提供する義務)であるのに対し、売掛金は販売成立(売上高計上)に得た販売代金を受け取る権利である、という点で違いがありまね💡

 

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まとめ

1.前受金とは、「販売する前に受け取った、商品やサービスの販売代金の一部または全部」のことである。

2.前受金は「これから商品やサービスを提供する義務」も表すため、貸借対照表では負債に含まれる。

3.前受金を受け取った時点では販売が成立していないため、売上高は計上されない。一方、販売が成立し売上高が計上されるタイミングで、前受金は取り崩される

 

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