【初心者向け】「売掛金とは?」完全マニュアル!意味・仕訳(売上/回収)・未収入金との違いなど

 

今回のテーマは、決算書の頻出単語…売掛金です✨

売掛金のキホンを360度ぐるっと解説していきます!

 

売掛金の意味とは?なぜ資産なの?

売掛金の意味とは?

売掛金とは、商品やサービスを販売した際に未収となっている販売代金のことです😊

 

たとえば、お店で商品を買う時にクレジットカードを使うことがありますよね💳

お店側としては、お客さんに商品を渡した時点で販売が完了しています。しかし、実際に商品の代金を受け取るのはクレジットカードが決済されたとき、つまり販売から1か月ほど後のことなんです。

この入金されるまでの約1か月間、お店にとっては「商品の販売が完了しその代金を受け取る権利があるものの、いまだ受け取っていない販売代金」があるわけです。

これが売掛金と呼ばれるものです。販売代金を受け取る権利とも言えますね✨

 

ちなみに、受取手形未収の販売代金という点では同じです。そのうち手形が振り出されたものが受取手形と呼ばれるんですね。

 

決算書のどこに載っているの?

売掛金は、貸借対照表資産の部に載っています😉

貸借対照表を見てみると、資産の部の中の流動資産グループに「受取手形及び売掛金」という項目を見つけることができると思います。この中に売掛金が含まれているんですね🔑

 

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なぜ、資産に含まれるの?

資産には、将来のキャッシュ獲得に貢献するものが含まれます

たとえば、棚卸資産であれば、それを販売することで代金を得られます。工場(建物)であれば、稼働させることで商品を作り出し、販売活動につなげることができます。

売掛金であれば、それ自体をキャッシュに変えることができますね

【はじめて学ぶ】資産とは?会計における3つの意味を簡単におさえよう!

2018年7月13日

 

もし売掛金の入金が危ぶまれる事態に陥ったときは、その売掛金の金額を減らすことで資産としての価値(=将来キャッシュを得ること)が減ったことを表します。

その役割を果たすのが、貸倒引当金です!これが、貸倒引当金を資産の部でマイナス表示する理由なんですね。

貸倒引当金の詳しい解説はこちら(↓)

【5分でわかる!】貸倒引当金とは?貸借対照表の資産にマイナスする理由・貸倒引当金戻入益の意味も解説

2017年12月6日

 

 

【事例:異業種の売掛金を比べてみよう】セブンイレブンと東レの違いとは?

商品を買ったその場でお客さんが代金を支払えば、お店側で売掛金は生じません💴

そのため、現金商売を行う業種では売掛金は少ない傾向にあるんですね。

一方、企業同士の取引では、販売から入金まで数か月ほど間があくのは至って普通のことです

 

ではここで、主に一般消費者を相手に商売をするセブンアンドアイ・ホールディングス(セブンイレブン)と企業相手に取引を行う東レの売掛金を比べてみましょう✨

東レはユニクロのヒートテックを作っていることでも有名ですね😊

 

🔹セブンアンドアイ・ホールディングス(2017年2月期)

受取手形及び売掛金 → 3478億円 ● 売上高(営業収益)→ 5兆8356億円

売上高に対する受取手形及び売掛金の割合6%

 

🔹東レ(2017年3月期)

受取手形及び売掛金 → 4261億円 ● 売上高 → 2兆264億円

売上高に対する受取手形及び売掛金の割合21%

 

このように、売上高はセブンアンドアイ・ホールディングスが大きく上回っているにも関わらず、売掛金は東レの方が大きくなっています

コンビニ業やスーパーストア業を主とするセブンアンドアイ・ホールディングスの方が、販売したその場で入金される割合が高いためですね💰

 

 

一発理解!売掛金と未収入金との違いとは?

何かを販売した際に未収となっている代金」という点では、同じく資産の部に載っている未収入金も同じです😊

違いは、その企業の商売(本業)にまつわる未収代金かどうかということ✨

 

売掛金は、企業の商品やサービスを販売した際に未収となっている代金です。

一方、未収入金は、それ以外の販売取引で未収となっている代金を表します。

たとえば、土地(不動産業を営む企業をのぞく)や有価証券を売った時に未収となっている代金は未収入金です。

 

 

売掛金の増加と減少の理由をおさえよう

売掛金が増える理由とは?

売上があがらないと売掛金は登場しない

ここまでお話ししてきたように、売掛金は販売が完了したとき販売代金が後日入金される約束の時)に生じます✨

つまり、売掛金が生ずるのと同時に、売上高もあがっているのです。別の言い方をすると、売上高に計上されていない代金は、売掛金に含まれません。

 

過去よりも売掛金が増える要因とは?

通常、企業が成長し売上高が増えてくると、売掛金も増える傾向にあります

販売規模が大きくなるのに合わせて、未収となる販売代金も増加するのです。

 

たとえば、急成長中のライザップを見てみましょう。

2017年3月期の売上高は1年前の1.8倍となるまでに伸びていますが、売掛金も負けずに前年度末の1.7倍に膨れ上がっています🚀

 

要注意!成長以外にも売掛金の増加要因がある

実は、売上高が伸びていなくても、売掛金が増えることがあります。この場合は注意が必要です⚠

なぜなら、売掛金の入金遅れを暗示する場合があるからです。

 

取引先のうっかりミスだけならまだしも、督促しても入金してくれない場合や入金遅れが続く場合は、その取引先の経営状態が悪化している可能性があります😨

たとえば、てるみくらぶが経営破綻する前は、取引先のホテルへの入金遅れが常態化していたようです。

「売掛金の増加が売上高の成長以外の理由によるものかどうか」を探るためには、売上債権回転期間の推移を見るのが効果的です✨

こちら(↓)で詳しく説明しています!

これで売上債権回転期間はカンペキ!長期化のリスクもわかりやすく解説

2017年12月9日

 

 

売掛金が減少する要因とは?

売掛金は○○によって消滅する!

後日払いとなっていた販売代金が入金されると、その入金額だけ売掛金が減ります。売掛金が存在する根拠である「販売代金を受け取る権利」が消滅するからです😊

それと同時に、現預金(=入金された金額)が増えます

販売代金の入金によって、資産の部の中で、売掛金が現預金に変わるイメージです✨

 

売掛金は、売上高があがることで生まれ(代金が後日入金される約束の場合)、代金が回収されることで消えるのです。

 

過去よりも売掛金が減少する理由とは?

過年度よりも売掛金が減少している場合は、どんな理由が考えられるでしょうか?

 

大きな理由の1つに、売上規模が縮小しているケースが挙げられます。これは、売掛金が増加している場合と反対ですね💦

 

また、1つ1つの販売額が大きい商品を扱っているような企業の場合、大口商品の販売代金が入金された直後はガクンと売掛金が落ち込むことがあります。

その他、比較的売掛金が生じにくい事業の販売割合が増えることも、売掛金減少の要因となりえます。

 

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【仕訳をチェック!】売掛金を計上した時・回収した時

前のパートでお話しした、売掛金が増える時(計上される時)・減る時(回収される時)の知識をもとに、売掛金にまつわる仕訳も見てみましょう!

仕訳の意味や作り方については、こちら(↓)で解説しています😉

「仕訳の意味とは?」がみるみる分かる!仕訳例でわかりやすく解説します

2018年12月10日

 

売掛金計上時の仕訳を見てみよう

前のパートでお話ししたように、売掛金が生まれるのは、代金が後日支払われる約束で売上高が計上される時です✨

そのため、売掛金が計上されると同時に、売上高も計上されます😊

 

代金を後日受け取る約束で、1000円の商品を販売した時の仕訳を見てみましょう。

借方金額貸方金額
売掛金(資産)1000円売上高(収益)1000円

 

このように、後日販売代金を受け取る権利である売掛金(資産)が1000円増えると同時に、売上高(収益)も1000円増えています!

(※資産が増える場合は借方に、収益が増える場合は貸方に計上されます😉)

 

売掛金回収時の仕訳を見てみよう

売掛金を入金してもらうことを「売掛金を回収する」と言います💰

売掛金が入金されると、その金額分の売掛金が消滅し、同額だけ現預金が増えるんでしたね✨

 

先ほど例に登場した1000円の売掛金が、回収された時の仕訳を見てみましょう!

借方金額貸方金額
現金及び預金(資産)1000円売掛金(資産)1000円

 

回収(入金)されたことで1000円分の売掛金(資産)が減り、同時に1000円分の現金及び預金(資産)が増えていますね😊

(※資産が減る場合は貸方に、増える場合は借方に計上されます🌠)

 

 

売掛金が企業の将来を左右することもある!

「売掛金の回収」が事業を続けていくカギを握る

実は、売掛金は事業を続けていくための重要なカギを握っています🗝

多くの人は売上高の動向に注目しがちですが、売上があがった段階では、販売代金が本当に入金されるかまでは分からないのです

 

販売代金が入金されなければ、従業員へのお給料や材料の仕入代も支払えませんし、設備投資もできません。そうなれば、やがては事業が行き詰まってしまいます😨

実際、大企業相手であっても売掛金の入金が遅れることは多々あります💦

商品を販売した後は、期限までにちゃんと代金を回収する…この地道な作業が企業の命運を握るのです。

 

売掛金が損益に影響するケースがある!

売掛金がいつ入金されようが、それ自体は企業の利益に影響を与えません

 

ところが、販売先が倒産するなどして、その企業に対する売掛金を回収できないことがあります。これが貸し倒れです。

この場合は、貸し倒れた売掛金の金額だけ損失(貸倒損失)が生じます

また、貸し倒れまでいかなくとも、入金が危ぶまれる際は貸倒引当金が計上され、費用(貸倒引当金繰入額)が生じます

 

貸倒損失も貸倒引当金繰入額も、金額が大きければその年の企業の利益を大きく押し下げる要因になりえます😢

【はじめて学ぶ】貸倒引当金繰入額とは?意味や貸倒引当金との違いをわかりやすく解説!

2018年8月28日

 

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まとめ

1.売掛金とは、商品やサービスを販売した際に未収となっている代金のことである。販売代金を受け取る権利を表すため、貸借対照表の資産の部に表示される

2.売掛金と未収入金の違いは、その企業の商売(本業)にまつわる未収代金かどうかということである。

3.商品やサービスの販売が完了し売上があがると同時に、未収となった売上分だけ売掛金が計上される。また、売掛金が回収される際は、入金された金額だけ売掛金が減る

4.売上高の増加以上に、売掛金が大きく増えていたら要注意。売掛金の重要な入金遅れを示していることがある。

 

4番目のポイントについて検証するために、売掛金回転期間(売上債権回転期間)を使います😊

これで売上債権回転期間はカンペキ!長期化のリスクもわかりやすく解説

2017年12月9日

 

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