包括利益計算書と損益計算書の違いとは?

 

計算している利益が異なる

損益計算書と包括利益計算書の決定的な違いとは?

その名前に「計算」という文字を含んでいるように、包括利益計算書も損益計算書もある種の利益を計算している決算書です。

そして、この計算によって求められる利益の種類にこそ、包括利益計算書と損益計算書の違いがあります。

 

損益計算書が最終的に求めるのは当期純利益です。その計算の過程で、売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益という4つの利益が計算されます。

一方、包括利益計算書が求めるのは包括利益です。

 

当期純利益と包括利益の違い

当期純利益とは、企業が1年間で獲得したすべての収益からすべての費用を差し引いた利益です。

1年間の事業活動を通して最終的に残った利益を表します。

当期純利益の詳しい解説はこちら(↓)

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一方、包括利益は、当期純利益にその他の包括利益を足し合わせることで計算されます。

包括利益の計算方法

 包括利益 = 当期純利益 + その他の包括利益

 

ここで登場するその他の包括利益とは、為替レートや株価等の変動によって生じた資産の含み益・含み損を主に表します。

つまり包括利益は、企業が事業活動を通して得た利益(当期純利益)と、その年に生じた資産の含み益・含み損(その他の包括利益)を合わせた、大きなくくりでの利益を表しているのです。

包括利益の詳しい解説はこちら(↓)

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決算書のつくりが異なる

ここまでご説明したように、包括利益計算書で求める包括利益は当期純利益をもとにして計算されます

そのため、包括利益計算書と損益計算書のつくりには異なる面があります。

 

損益計算書では、各段階ごとに(たとえば、営業活動のみのフェーズ、営業活動以外の平常的な活動も含めたフェーズなど)収益から費用を差し引いて利益を計算しており、最終的に5つの利益が計算されます

 

一方、包括利益計算書は、損益計算書で求められた当期純利益にその他の包括利益を足し、包括利益を計算するのみというシンプルな構造になっています。

このように、包括利益計算書は損益計算書の計算結果を受けて作られているため、損益計算書のすぐ下に配置されています。

 

 

単体ベースで作られるかどうかが異なる

損益計算書は連結ベース・単体ベース(グループ全体の損益計算書と親会社のみの損益計算書)ともに公表されます。

一方、包括利益計算書は連結ベースのみ(グループ全体の包括利益計算書のみ)公表されます

 

「単体」と「連結」の詳しい意味はこちら(↓)

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まとめ

1.損益計算書では売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益という5つの利益を計算するのに対し、包括利益計算書では包括利益を計算する。

2.包括利益計算書は、損益計算書で求められた当期純利益をもとにして作られる。

3.損益計算書は連結と単体の両方のベースで作られたものが公表されますが、包括利益計算書は連結ベースで作られたもののみ公表される。

 

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