決算の「単体」と「連結」の違いをスッキリ理解!どっちを見ればいいの?

 

「単体」と「連結」の決算の違いとは?

企業が公開する情報の中には、「単体」「連結」に区別されているものがあります。

たとえば、売上高や従業員数ですね。有価証券報告書にも「単体」の財務諸表と「連結」の財務諸表が掲載されています。

この2つの違いとは、一体何なのでしょうか?

 

多くの企業はグループを築いている

上場している企業の中で、子会社や親会社といったグループ企業を持たず、単独でビジネスを行っている企業は少数派です。

多くの企業は、親会社、子会社、関連会社といった資本関係を持つグループを構成して活動しています。国内・海外問わず何百というグループ会社を持っている大企業もあります。

たとえば、ソフトバンクグループの場合は、子会社に国内通信事業のソフトバンク(株)、米国通信事業のスプリントの他、ヤフー(株)、アスクル(株)英国のアームといった200社近い子会社と60社を超える関連会社等によって構成されています(2017年3月期時点)。

 

親会社かグループ全体か

「連結」と付いた情報は、このようなグループ全体の情報を表します。一方、「単体」親会社のみの情報を指します。

たとえば、「単体」財務諸表は、上場している親会社のみの決算データを表しています。そして「連結」財務諸表は、親会社と子会社の決算データを足し合わせ、さらに関連会社の業績も加味した決算書です。

 

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どちらの財務諸表を見たらいいの?

企業が発表する業績情報は、そのほとんどが「連結」ベースのものです。戦略も「連結」ベースで考えられています。

そのため、まずは連結財務諸表から見て、グループ全体としての業績をつかむのがオススメです😊

もし、親会社の決算情報をさらに詳しく知りたいのであれば、その後単体財務諸表も見てみましょう。

 

ちなみに、1年間の決算情報を表す有価証券報告書は「連結」財務諸表も「単体」財務諸表も載せていますが、四半期ごとの決算情報を表す四半期報告書は「連結」財務諸表しか見ることができません

また、決算情報の速報版として公開される決算短信も、「連結」財務諸表しか載せていません

 

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まとめ

1.「単体」と「連結」の違いは、親会社のみの情報か、企業グループ全体の情報か、ということである。

2.財務諸表を見る時は、まずは「連結」財務諸表でグループ全体の業績をつかみ、必要に応じて「単体」財務諸表を見るのがオススメ。

 

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2017年12月22日

 

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