株主の出資したお金が効率的に使われているかを測る指標、それが…
ROE(読み方:アールオーイー)です✨
今回は、近年特に注目度が高くなっている指標ROEと、そのROEを高めている花王の例をご紹介します😊
ROEの意味とは?計算方法からサクッと理解!
ROEを日本語に直すと「株主資本利益率」と言います(日本語にしても分かりにくいですね😓)。
計算式を見た方がイメージをつかみやすいと思います!
当期純利益とは、1年間の活動を通して最終的に残った利益のことです✨
また、自己資本は、株主からの出資金と企業が今まで稼いだ利益の蓄積が主な構成要素です💰具体的には、純資産から新株予約権と非支配株主持分を除いた金額です。
つまりROEとは、
「株主からの出資金(+その出資金を元手に稼いだ利益の蓄積)に対する、企業の1年間の利益の割合」
を計算した指標なのです😊
果たして、この計算がどんなことを教えてくれるのでしょうか?✨
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株主必見!ROEで企業の魅力度が分かる
企業は、株主からの出資金(+その出資金を元手に稼いだ利益の蓄積)を使って事業を行い、利益を稼いでいきます。
先ほどご紹介したROEの計算式(=当期純利益÷自己資本×100)で考えてみると、
「株主からの出資金(分母)が同額の企業では、よりROEの高い方が利益(分子)が大きい」
と言えます✨
つまり、ROEが高い企業は、株主からの出資金を効率的に使って利益を稼いでいると考えられるのです!
逆にROEが低いと、「せっかくの株主からの出資金をうまく使えず、無駄に寝かせているのではないか?」と批判のタネになってしまいます‥😥
企業の利益が増えると、株主へのリターンも大きくなってきます💰
🔸配当金が増える
🔸株価が上がることで、株式の売却額が増える
株主にとっては、「同じ出資額でも、ROEが高い企業の方がリターンが大きいのではないか」という期待ができますね。
このようにROEは、株主にとって投資先としての魅力度を測る1つの指標になるのです😊
どんな時にROEが上がるの?花王の事例で学ぼう
花王はROEを伸ばし続けている企業です。
たとえば、2016年の1年間だけでも、ROEが16.1%から18.6%まで上昇しています💫
この年にROEが上昇した理由の1つは、利益率が上がったことです。
花王商品の販売数量が伸びたことや原料価格が下がったことにより、さらに効率的に利益を稼げるようになり、それに伴ってROEも上がりました。
そしてもう1つの理由は、自社株買いを行ったことです。ROEの上昇には、この活動が最も貢献したと言えるでしょう✨
自社株買いとは?
「企業が発行した株式を、その企業自らが買い付けること」を言います。
花王は2016年の間に、自社株(自己株式)を500億円ほど買い付けました💰
自社株を買うことは、それだけ出資金を株主に払い戻していることを意味します。つまり、自己資本が減ります。
自社株買いによってROE計算式の分母が小さくなるために、ROEの数値が良くなったように見えるんですね。
要注意!ROEだけで判定しちゃダメな理由とは?
利益を稼ぐ効率性が上がるとROEも上昇します。
一方で、稼ぐ利益額は変わらなくても、資金調達先の借入れの割合を増やしたり、自社株を買うなどの方法によってもROEを高めることはできます。
つまり、「利益を稼ぐ効率性を上げる以外の方法によっても、ROEは上げられる」のです😲
自社株買いよりも、成長投資に資金を振り向けて将来の収益性を高めた方が、結果的には株主のリターンを増やせる、という考え方もあります。
このように、ROEの数字面だけでは必ずしも「真の経営効率の高さ」は分かりません🔑
ROEが上がった理由や他の指標もあわせて見ることで、投資先としての魅力度を判断していく必要がありますね😊
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まとめ
1.ROEは、「株主からの出資金を効率的に使って利益を得ているか?」を測る指標。
2.株主にとって、ROEは投資先としての魅力度を測る1つの指標。
3.利益を稼ぐ効率性を上げる以外の方法によってもROEを高めることは可能であるため、ROEが上昇した理由を確認するとともに、他の指標も活用するのが◎