【初心者向け】無形固定資産とは?定義から減価償却・減損の扱いまでわかりやすく解説します。

 

無形固定資産とはどんなもの?

キホンの意味

無形固定資産とは、目に見えない資産であり、かつ、長期にわたって利用するもののことを言います。

目に見えないという点では、建物や機械といった具体的な形を持つ有形固定資産とは対照的ですが、いずれも企業にキャッシュをもたらすものです😊

 

どんなものが含まれるの?

無形固定資産は、法律に関連する資産とそれ以外の資産に分けられます。

 ● 法律に関連する無形固定資産 …特許権、借地権、商標権など

 ● それ以外の無形固定資産   …のれん、ソフトウェアなど

 

法律に関連する無形固定資産のうち、特許権は特許を受けた発明を独占的に使用できる権利のこと、借地権は第三者の土地を借りて利用できる権利のことです。

これらは、特許法などの法律に基づいて与えられた権利です。

 

それ以外の無形固定資産の中には、ニュースでもよく取り上げられるのれんがあります。

のれんは買収先企業の信用力やブランドといった、目には見えない価値に充てられた買収価格のことを言います。M&Aをすると登場し、金額も大きくなる傾向にありますね。

また、ソフトウェアはコンピューターのプログラム等を指します。商売に使うものや、社内で使用するシステムなどがあります。

 

有形固定資産と同じく、基本的には取得にかかった金額が計上されます。

 

 

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決算書のどこに書いてある?

無形固定資産は、貸借対照表資産の部の中に表示されています。

資産の部は流動資産と固定資産という2つのグループに分けられており、このうち固定資産は有形固定資産無形固定資産投資その他の資産という3つのグループで構成されています。

無形固定資産は、固定資産を構成する3グループのうちの1つなのです。

 

流動資産と固定資産の違いはこちら(↓)で解説しています。

流動資産と固定資産の違いとは?ディズニーを例にわかりやすく解説

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有形固定資産だけじゃない!減価償却で受ける影響とは?

使用するにつれて残高が減っていく

有形固定資産と同じく、無形固定資産も減価償却によって年々残高が減っていきます。年月の経過と共に、価値が減っていくと考えられるためですね。

残高が減ると、同じ金額だけ費用(減価償却費)が発生します。

 

減価償却については、こちら(↓)で詳しく解説しています。

初心者向け「減価償却とは?」のやさしい教科書!意味やメリットをわかりやすく解説

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減価償却では、「無形固定資産を使用する期間」にわたってその残高を減らしていきます。多くの企業は、この「無形固定資産を使用する期間」に、税法で定められている年数を採用していますね。

無形固定資産の種類にもよりますが、この期間は短いもので3年、長いものだと50年以上にわたります。

(※国際会計基準を適用している企業では、「無形固定資産を使用する期間」を実態に合わせて決定します。将来的にもずっと使用できると判断されることもあります。)

 

IFRSではのれんの扱いが違う!

最近では、国際会計基準(IFRS)を導入している企業もよく見かけるようになりましたね。

無形固定資産を減価償却するという点では、日本基準も国際会計基準も同じです。しかし、のれんに限っては取扱いが異なるのです。

 

国際会計基準を適用している企業では、のれんの減価償却は行いません(のれんの定義も異なる部分があります)。

そのため、M&Aを活発に行っているような企業では、日本基準から国際会計基準へ移行することで費用(減価償却費)を大きく減らせるというメリットを受けられるのです。

その代わり、のれんの減損の判定は日本基準よりも厳密に行います。また、減価償却によって残高を減らさない分、いざ減損を実施した時の利益への打撃は一層大きくなります。

 

減価償却しない無形固定資産もある

無形固定資産の中でも、電話加入権借地権については減価償却を行いません。

これらの資産は、時を経ても価値が減らないと考えられているのですね。

 

 

減損によって巨額な損失を生み出すこともある

有形固定資産のみならず、無形固定資産も減損処理の対象となります。

無形固定資産は、企業の将来のキャッシュを生み出すという点において価値を見出され、資産に含められています。しかし、その価値が下がったとみなされれば決算書上で表示する無形固定資産の金額も減らさなくてはなりません

と、同時に、減損損失が発生します。

これが減損処理です。

 

無形固定資産の中でものれんの減損のニュースは、紙面でよく取り上げられていますね。

買収先の事業の悪化等が原因となり、のれんの価値が認められなくなるために減損処理が行われます。

のれんの減損処理は巨額な減損損失を生み出す傾向にあるため、一際注目を浴びやすいのです。

 

減損については、こちら(↓)で詳しく解説しています。

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まとめ

1.無形固定資産とは、目に見えない資産であり、かつ、長期にわたって利用するもののことである。借地権、のれん、ソフトウェアなどがある。

2.無形固定資産は、貸借対照表の資産の部のうち、固定資産を構成する3グループの1つである。

3.無形固定資産も、減価償却によって時の経過と共に残高が減っていく。また、価値が下がったと判断されれば、有形固定資産と同じように減損処理が行われる。

 

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