東京~名古屋間(最速40分)は2027年の開業を予定していますね😊
そんなリニア中央新幹線の開業を担うのは、JR東海です!
これだけ大きなプロジェクトですので、JR東海の決算書にも変化が出ているようですよ。
資産と負債がドーンと増えた!
たった2年でこれだけの変化が…!
実は、JR東海の資産・負債は
2015年度から2017年度末までの2年間で大きく増えています🎈
まずは、2015年度末から2017年度末までの変化を見てみましょう。
資産合計
2015年度末:5兆2685億円
→ 2017年度末:8兆9086億円
負債合計:
2015年度末:2兆9159億円
→ 2017年度末:5兆8239億円
* 2015年度末=2016年3月末、2017年度末=2018年3月末
* 東海旅客鉄道株式会社、2015年度・2017年度有価証券報告書より
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資産・負債を増やした正体とは?
資産と負債を急激に増やしたもの、その正体は借入金です!
JR東海は、2016年度・2017年度の2年間で3兆円ものお金を借りました。
品川・名古屋間の建設費は5.5兆円が見込まれていますからね😊
そこで決算書では、
借金を抱えたことを表すために、固定負債に「中央新幹線建設長期借入金」が3兆円計上されました。
同時に、
借金した分だけキャッシュも入っていますので、資産も増えます💰
(このケースでは、入ってきたキャッシュについて信託を設定していますね)
ここで借りたお金は、約30年間据え置いたのち、返済されることとなります。
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自己資本比率が変化したワケ
「自己資本比率って何だっけ?」状態のくま美さんのために、さらりと解説しましょう😉
自己資本比率をサラッとおさらい!
自己資本比率とは、「企業が事業に使っている資金のうち、自己資本がどの位の割合を占めているのか?」を示す指標です。
自己資本比率(%)
= 自己資本 ÷ 総資本 × 100
= 自己資本 ÷( 負債の合計 + 純資産の合計 )× 100
この自己資本とは、自ら稼いだお金や株主からの出資金のように、返済する必要のない資本のことを言います。
そのため、自己資本比率が高いほど、返済期限に追われなく使える資金(=自己資本)の割合が大きく、事業を続ける上で安定性があると言えます✨
詳しくはこちら(↓)
JR東海の自己資本比率に起こった変化とは?
3兆円もの借入れを行った2016年度・2017年度の2年間で、自己資本比率も変化しているんですよ。
2015年度末:44.0%
→ 2017年度末:34.3%
この2年間、
3兆円もの借金によって、急激に負債(返済が必要な資本)が増えました🎈
そのため、
すべての資本(返済が必要な資本+返済しなくてよい資本)における自己資本(返済しなくてよい資本)の割合が小さくなってしまったのです。
自己資本比率(%)
= 自己資本 ÷ 総資本 × 100
= 自己資本 ÷( 負債の合計 + 純資産の合計 )× 100
好調な東海道新幹線を背景に、
JR東海は利益を積み重ね、自己資本(返済しなくて良い資本)は年々増えています。
それでも、
借金による他人資本(負債)の伸びがあまりに大きかったため、
現在のJR東海の業績と関係なく、自己資本比率が下がってしまったんですね💦
まず、自己資本比率が下がった原因である借金は、リニア中央新幹線への投資のためのものです。
業績悪化によって増えたものではないですよね😊
設備投資のための借金は、
将来の資金繰りを考慮して借り入れを行います。
そのため、計画した通りにリニア中央新幹線が利益を出すことができれば、
契約通りに借金を返済し、自己資本比率を回復させることができます✨
今回JR東海が借り入れた3兆円は、工事完了後しばらく経ってから返済が始まります。
そのため、
開業後、リニア中央新幹線で稼ぎ出したキャッシュを積み上げた上で、返済に備えることができるんです😊
リニア中央新幹線に限らず、
大きな設備投資を行う時は、同じ理由で自己資本比率が下がることがあるんですよ。
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まとめ
1.リニア中央新幹線の建設費用のための借金3兆円が、JR東海の資産・負債を急激に増やした。
2.1の理由によって、JR東海の自己資本比率は低下した。計画通りにリニア中央新幹線が開業しキャッシュを稼ぎ出していけば、自己資本比率は回復すると考えられる。