明治と言えば‥
明治ブルガリアヨーグルト、明治おいしい牛乳、明治北海道十勝スライスチーズ。
それに、ガルボ、きのこ山に、明治エッセルスーパーカップ、今年惜しまれながらも販売を縮小したカールなどなど…
スーパーでその顔を見ない商品はないといっても過言でないほど、超有名商品群を抱える大きな大きな企業です^^
そんな明治ホールディングスの売上は毎年増え続けているのですが、それ以上に注目すべきなのは利益率の成長です。
明治の利益率を伸ばしたものはなんでしょうか?今回はその秘密を探ってみます。
明治の利益率の躍進ぶりとは?
利益率にもいくつか種類があります。その中でも、「企業の本業の活動によって得た利益=営業利益」に焦点を当てたのが営業利益率です。
明治で言うと、本業である”食品・医薬品の製造及び販売事業”とは関係ない収入や損失(たとえば、土地を売って得た利益や借金の利息の支払い)は含めない利益が営業利益です。
そして、営業利益率は、「売上高のうち、仕入れコストや経費を除いてどれだけの営業利益を稼げたのか?」という割合を表します。
2011年度の明治の営業利益率は1.8%でした。この時点では、高いとは言えない数値。
しかし、そこからグングン数値を伸ばし、2016年度には7.1%に到達します。5年ほどで大きな成長です。
実は、売上高だけで見ればこの5年間で1.1倍ほどの伸びである明治も、営業利益に着目すると4倍以上の増え方をしているんですね。いかに効率的に稼げるようになったかが分かります^^
明治の利益に貢献した商品とは?
明治の手がけている食品群ごとに営業利益率を追っていくと、この数年はどの食品群も数値を伸ばしていることが分かります。
たとえば、プロテインを含む栄養食品群の場合、この3年だけで営業利益率が3.2%から12.6%まで飛躍的に成長しています。
その中でも、明治全体の利益を底上げした立役者といえば、なんといっても発酵デイリー食品群です!
発酵デイリー食品は、ヨーグルトや牛乳、チーズなど、明治の代名詞となる日用食品を抱えるカテゴリーです。明治の中でも最も売上規模の多いカテゴリーなんです。
発酵デイリー食品群の営業利益率も、この3年だけで4.7%から9.5%にまでジャンプアップしました!売上規模が大きいだけに、3年前から2倍以上も成長した明治の営業利益に大きく貢献したのです。
発酵デイリー食品がここまでの成長の見せた秘密は一体何でしょうか?
消費の意味を変えた明治のヨーグルト
発酵デイリー食品群の中でもグングン伸びている商品は、ヨーグルト。その中でも、プロバイオティクスヨーグルトというカテゴリーです。
明治の商品で言うと、「LG-21」や「R-1」がとっても有名ですね。風邪の予防や健康の維持といった健康面に対する機能を強化した商品です。
以前、インフルエンザに効くという話が広まり、あっという間に商品棚から姿を消した商品もありますね。
通常のヨーグルトよりも機能面が強化されているとあって、お値段も高めに設定してあります。同じく明治から発売している「明治ブルガリアヨーグルト」とスーパーでの値段を比べてみると‥
「明治ブルガリアヨーグルト」の4分の1ほどの内容量であるにもかかわらず、「LG-21」や「R-1」は「明治ブルガリアヨーグルト」とほとんど同程度の値段が付けられています。明治にとっても、かなり収益性の高い商品と言えます。
こうしたデイリー食品の良いところは、一度消費者の食生活に定着すれば、毎日その食品を摂取してくれるところです。大お得意様を作りやすいカテゴリーなのです。実際、明治はヨーグルトや牛乳のデリバリーサービスも扱っており、商品の習慣化を促す取り組みをしています。
「LG-21」や「R-1」もその機能性が注目を浴び、多くの人々の生活に根付くようになってきました。身近な存在になればなるほど、明治の利益はグングン伸びていくのですね^^
同じ現象は実はチョコレートにも起きています。
明治の代表チョコレートの1つ、「チョコレート効果」。こちらは名前の通り、ポリフェノールをたっぷりふくんだ健康志向のチョコレートです。やはり、お値段も他のチョコレートと比べるとやや高めの設定。
それでも、カカオ豆の健康効果に注目が集まり、売上を大きく伸ばしている商品なのです。
おいしくて、かつ、健康にいい食品だなんて2度おいしいですよね^^
明治は、ヨーグルトやチョコレートをコア商品と位置付けています。今後さらにマーケティングや生産能力をパワーアップさせ、シェアを高めていく狙いのようです。