知っておきたい!借入金の長期と短期の違いとは?1年以内返済予定長期借入金の意味もわかりやすく解説

 

まず、借入金のキホンを確認!

借入金の意味

借入金とは、借金の1つです。利息を支払い、期限までに返済することを条件に、銀行や関係会社などから借りたお金を表します。

大きな投資を実行する際にまとまった資金が必要なときや、業績不振で運転資金が足りないときに、借入金は増える傾向にあります。

あまりに借入金が大きいと、利息の支払いがかさみ利益を圧迫する要因にもなります。

 

決算書での表示場所

借入金は、貸借対照表負債の部に表示されます。

基本的に、負債は将来の支出を表します。そのため、「借りたお金の返済」という形で将来の支出が予定される借入金は負債に含まれるのです。

 

負債は、期末日から支出までの期間に応じて流動負債と固定負債という2つのグループに分けて表示されます。

借入金の場合、基準となる期末日から1年以内に返済される借入金は流動負債に、1年を超えた後返済される借入金は固定負債に含まれます。

たとえば、2018年3月期の貸借対照表であれば、1年後の2019年3月末までに返済される借入金は流動負債に、2019年4月1日以降に返済される借入金は固定負債へと振り分けられます。

 

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長期借入金と短期借入金の違いを押さえよう

借入金は、長期借入金短期借入金に区別されます。この違いは一体何でしょうか?

 

長期借入金と短期借入金の区分を決めるものは、契約で決められた借入れ(契約日)から返済までの期間です。

借入れから返済までの期間が1年以内であれば短期借入金1年を超えるのであれば長期借入金と呼ばれるのです。

 

 

長期借入金=固定負債ではない!1年以内返済予定長期借入金の意味とは?

長期借入金には2種類ある

長期借入金はさらに2つのグループに分けられ、どちらのグループかによって貸借対照表での表示場所と名称が異なります

そのグループ分けの基準は、期末日から返済日までの期間です。

長期借入金のうち、期末日から返済日までの期間が1年以内であれば流動負債に、1年を超えるのであれば固定負債に表示されます。

前者は「1年以内返済予定の長期借入金」、後者は「長期借入金」という名称がつけられます。

 

少しややこしくなってきたので、借入金の種類と表示場所を整理してみましょう😊

内容名称表示場所
契約日から返済日まで1年以内短期借入金流動負債
契約日から返済日まで1年超
& 期末日から返済日まで1年以内
1年以内返済予定の長期借入金流動負債
契約日から返済日まで1年超
& 期末日から返済日まで1年超
長期借入金固定負債

 

ポイントは、必ずしも「長期借入金(借入れから返済日までが1年超)=固定負債」という関係が成り立つわけではないということです!

長期借入金と短期借入金のグループ分けは契約日から返済日までの期間が、流動負債と固定負債の表示場所は期末日から返済日までの期間が決めるのです

 

時を経ると、長期借入金は固定負債から流動負債へ振り替えられる

つまり、はじめは固定負債に表示されていた「長期借入金」でも、借入れから時が経ち返済日が1年以内に迫ってくると、「1年以内返済予定の長期借入金」として流動負債に表示されるようになるのです。

会社の経理の人は、個々の借入金ごとに返済日をきちんと把握し、期末日から返済日まで1年以内になった「長期借入金」を「1年以内返済予定の長期借入金」に振り替えるという作業が必要になるのです。

 

TASAKIの借入金を見てみよう

2017年7月に上場廃止となったTASAKIの実例を見てみましょう。真珠を使ったネックレスや指輪で有名な企業です。

TASAKIの2011年10月期2012年10月期の貸借対照表から借入金を取り出すと、このようになります。

単位:億円

  2011/10/31 残高2012/10/31 残高
 流動負債 
1年以内返済予定の長期借入金22
流動負債合計1332
 固定負債 
長期借入金22
固定負債合計5633

まず、2011年10月末の借入金を見てみると、「長期借入金」が22億円あることが分かります。

次に、2012年10月末の借入金を見ると、「長期借入金」の残高は0になっています。22億円の「長期借入金」はすべて返済されたのでしょうか?

実は、2011年10月末にあった「長期借入金」22億円は、2013年に返済期限が到来する借入金だったのです。つまり、2012年10月期の決算では、期末日(2012/10/31)から返済日(2013年)までが1年以下となるんですね。

そこで、2012年10月期の貸借対照表では、「長期借入金」22億円を流動負債に振り替え、名称も「1年以内返済予定の長期借入金」へと変えたのです。

流動負債にある「1年以内返済予定の長期借入金」が突如として増えたのは、このためですね😊

 

この時から4年以上の歳月を経た2017年には、TASAKIの「長期借入金」は90億円近くにまで膨れ上がります!

TASAKIは、欧州や米国などの海外に積極的に出店する計画を持っているため、出店時に必要となる資金を確保したものと思われます(上場廃止したのも、海外出店への意思決定を機動的に行うためですね)。

 

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まとめ

1.借入金とは、利息を支払い、期限までに返済することを条件に、銀行や関係会社などから借りたお金のことである。

2.借入れから返済日までの期間によって、長期借入金と短期借入金に区別される。借入れから返済日までの期間が1年を超えていれば長期借入金1年以内であれば短期借入金と呼ばれる。

3.短期借入金は貸借対照表の流動負債に表示される。長期借入金のうち、期末日から返済日まで1年を超えるものは固定負債に表示され、1年以内のものは流動負債に表示されると同時に名称も「1年以内返済予定の長期借入金」となる。

 

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2018.01.05

 

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